フランス/アンティーク/絢爛!ロココ/フォークx4/銀無垢金鍍金
商品名
フランス製アンティーク純銀フォーク×4/ロカイユ装飾/ルイ15世様式
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フランスアンティークの小型フォーク4本です。貝殻や波、葉叢をモチーフにし、左右非対称に配置した、盛期ロココ(ロカイユ)様式です。小さな品物ですが、装飾の壮麗さ、繊細さにおいては最上級のものといえるでしょう。
装飾と一体になっているため判読は難しいですが、柄の背の部分にイニシャル(おそらくTBです)が彫られています。
これだけの装飾は、コインなどのように型押しするだけでは実現できないので、職人が一本一本手作業で刻みを入れてゆきます。とくに、フォークの背の部分の彫刻は、殆ど完全に手作業だけで銀にタガネを入れてゆく、シズレCISELERという細工がほどこされ、噴出し、泡立つ水の様子を表現しています。
また、フォークの歯の部分には金鍍金が施され、豪華さを一段と盛り上げています。
クリストフルのマルリーなどに見られる、所謂ルイ15世様式というのは、19世紀を通じて随分現代化され、シンプルになったものですが、こちらの品物はフランスの18世紀の貴族的な美意識に忠実に、伝統技術を駆使して作られたものと言えます。
装飾過剰に思われるかもしれませんが、この過剰さこそが、ロココの一つの特徴ですし、職人の工賃が上がってしまった現在では、これだけ細かい造形を実現するのには莫大なコストがかかってしまうはずです。
特別なお茶会でもない限り使うのは難しいかもしれませんが、見ているだけでも楽しいものです。
メーカー
メーカーの刻印から、パリのボワヴァンV. Boivinの工房で作られたものだとわかります。この工房は1897年から登録されており、住所は5 rue de Montmorencyです。いつまで使われ続けた刻印なのかはわからないのですが、おそらく20世紀初め頃の製作でないかと思われます。
状態
100年ほど前のものですが、画像でご覧頂ける通りよく保存されており、コレクションとしてだけでなく、すぐにでも御使い頂ける美品です。
フォークの先もきれいで、金メッキもぱっと見たところ、ほとんど薄くなっているところはないようです(厳密に調べるのはかなり難しいので、ご了承ください)。全体に、銀器では避け難い細かい傷が見られる程度ですが、装飾が多いために殆ど目立ちません。画像をご覧ください。また、銀無垢ですから、もしお望みであればいくら磨いても地金が出てくることはなく、鏡面に戻すこともできます。
サイズ
長さはおよそ15cmと、デザートフォークのサイズです。重さはそれぞれ約28-29gあります。装飾的なだけではなく、造りに厚みもありしっかりしたお品物で、是非お手にとっていただきたいのですが、それもネット・オークションでは無理ですから、お手もとの食器と是非数字を比べてみてください。
フランスの銀器について
フランスの銀器は、貴金属扱いのため、国家的な認証のもとにあります。右を向いたミネルヴァの8角形の刻印がそれで、その刻印の右上に小さく1とあることから、これが第一水準、1000分の950という純度を持った銀で作られていることがわかります。一般的な英国水準のスターリングシルバーが1000分の925ですから、フランスの銀器は純度が高いことがわかります。その分、柔らかくデリケートな光芒を放ちます。