¥真作保証¥鶴岡義雄12号モンマルトル名鑑2340万日動取扱作
◆「鶴岡義雄画集」にも本作と同じモチーフの「モンマルトルの丘」が代表作として掲載されていますが、本作と比べて頂いても本作の方がサクレクール寺院がよりクローズアップされ風景画として完成度の高い作品であることがお分かり頂けると思います。◆サクレクール寺院の見えるモンマルトルの景観が、鶴岡義雄ならではの重厚な筆致で描かれています。贅沢に盛り上げられた部分と大胆に削ぎ落とされた面が織り成すが絵肌は、古くから美しい文化に彩られてきた当地の趣を感動的に写し取っています。細かいタッチの集積は人々の活気を連想させると共に、センチメンタルな感情を呼び起こします。ナイフや絵筆を巧みに使い分けることで生み出された異なる表情は、モチーフごとに独立した存在感を引き出しており、見る度に新しい発見があります。そして、サクレクール寺院が、明瞭な発色と重層なマチエルで一際目を引き、強いインパクトで迫力のある画面を形成しています。卓越した技量が発揮された本作は、鶴岡芸術の風景画の極みとも言える内容で、構図、色彩、マチエール、それらのどれを取っても素晴らしい内容の傑作です。◆美術名鑑では1号あたり195万円という評価を得ています。12号サイズなので2,340万円となります。鶴岡義雄 「モンマルトル」 F12号 額サイズ80×70cm キャンバスに油彩 左下にサイン 裏に日動画廊管理番号シール 作品コンディション概ね良好◆鶴岡義雄の作品は、茨城県立近代美術館、佐久市立近代美術館、目黒区美術館、山種美術館、彫刻の森美術館、亀谷美術館、メキシコ政府などに所蔵されています。戦後の風俗や舞妓などの風雅な女性をモデルにした作品で一世を風靡し、日本芸術院会員や二科会理事長を歴任した現代洋画界の巨匠、鶴岡義雄。1917年(大正6年)茨城県出身の画伯は、日本美術学校を卒業した’41年、『台湾蕃女』で二科展初入選を果たして話題を集めました。戦後間もない’47年の二科展で二科賞を受賞、’50年に会員となった後は、同展に出品を続け入選を重ねました。以降は、たびたび渡欧しフランスでも作品を発表、’69年のカンヌ国際展でグランプリ候補となり、高い評価を得てサロン・ドートンヌ会員に推挙されました。’74年の二科展で内閣総理大臣賞(最高賞)を受賞、’90年に日本芸術院賞の栄に浴し、同年二科会理事長に就任、’94年には日本芸術院会員に任命されました。画伯は、代表作の耽美な婦人像のほか、力強いタッチと鋭い色感で描いた風景画で人気を博しましたが、晩年は成功に甘んじることなく抽象芸術を探求し、類稀な感性を生かした幻想的な表現方法を確立しました。作品は、茨城県立近代美術館、佐久市立近代美術館、山種美術館、目黒区美術館などに所蔵されています。1917年 茨城県出身
1941年 日本美術学校卒業
二科展初入選
1947年 二科展二科賞受賞
1949年 美術団体連合展出品(同50年)
1950年 二科会会員に推挙
1951年 個展開催(東京・大丸百貨店、同64、65年)
1956年 個展開催(札幌産業会館)
1957年 北中米取材旅行
1959年 個展開催(文藝春秋画廊)
1960年 渡仏した後、イタリア、スイス、香港などを取材
1963年 ヨーロッパ取材旅行(同、65~66年)
1969年 カンヌ国際展招待出品(グランプリ候補)
サロン・ドートンヌ会員に推挙
1971年 個展開催(日動サロン)
1974年 二科展内閣総理大臣賞受賞
1980年 二科会理事に就任
1986年 「鶴岡義雄画集」刊行(日動出版)
1989年 鶴岡義雄画業50年記念展(読売新聞社主催)
1990年 日本芸術院賞受賞