今虎徹 石斬丸 豊前住河野貞光作之 源清麿 南北朝写しの傑作刀
倶利伽羅剣、棒樋の彫物あり。
清麿の南北朝写しを再現した貞光作の傑作刀です。
平成元年打ちの現代刀で、相州上工に迫る出来映えです。
貞宗のような白く美しい乱刃を見事に焼きあげ、刃縁には頻りに砂流しがかかります。
大鋒で身幅のある豪姿な刀ですが、疵気がとても少なく、入念作であります。
貞光刀匠は、以前に当店にて販売した國光刀匠の子にあたり、晩年には直心影流の宗家、秋吉氏とともに現代の最上大業物である石斬丸や笹露を完成させます。
その切れ味や耐久性は相当なもので、たちまち今虎徹と呼ばれ、抜刀試斬をする方にはあまりにも有名になりました。
この刀は、コンクール出展用もしくは、注文打と思われ、古作を忠実に再現しており、美術鑑賞にも向きます。
残念なから貞光刀匠は亡くなられており、新たに世に出ることはありません。
人気があり、上段者や師範などが自身の差し料とするため、中古としても流通していません。
太刀写しのため、銘はもちろん太刀銘で切られています。
貞光刀匠は人間国宝、月山貞一に弟子入りし、技量高く彫物も上手です。
そのため、師より「貞」の字を授かり「貞光」としています。
技量高く、斬れ味にも定評なある、名工中の名工。貞光刀匠の希少な美術刀です。
物故刀匠のため、保存刀剣鑑定書の取得も可能と思われます。
種別：刀
長さ：74.5
反り：2.1
目くぎ穴：1
銘文：（表）己巳年二月吉日